金はどこで売る?買取店・地金商の違いと税金の申告で困らない選び方

金をどこで売るかを税金の申告の視点で選ぶイメージ

当サイトの記事は、国税庁・財務省・警察庁・消費者庁など公的機関の公開情報、e-Govの法令、田中貴金属工業の公表価格、各買取店・地金商の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。税金の個別の判断は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

金の値段が上がっていると、『手元の金を売りたいけど、どこで売るのがいいんだろう』と迷いますよね。近くの買取店か、地金を作っている会社か、選択肢が多くて分かりにくいところです。

結論から言うと、金をどこで売るかは「その品物を受け付けてくれるか」と「売った記録がきちんと残るか」の2つで決めるのがおすすめです。この記事では、売り先ごとの違いと、税金の申告で困らないための確かめ方が分かります。

金を売りたい人

親から譲り受けた金のインゴットと、使わなくなった18金のネックレスがあります。どこで売ればいいのか見当がつかなくて。

案内役

品物によって向いている売り先が変わりますよ。それと、売った金額や日付が書かれた明細をもらえるかどうかも、後で税金を計算する時に大事になってきます。

目次

金を売る場所は主に4つ

先に結論

金の売り先は、買取チェーン・地金商・質屋・フリマアプリの4つに分けて考えると分かりやすいです。ただし、インゴットと地金型金貨は、主なフリマアプリでは出品自体が禁止されています。

まずは、それぞれの売り先がどんな所なのかをざっくり見ておきましょう。

売り先どんな所か金の扱いで知っておくこと
買取チェーン全国に店舗がある買取専門店(おたからや・買取大吉・なんぼや・大黒屋など)インゴット・金貨・ジュエリーまで幅広く査定する書き方の店が多い。店頭・出張などから選べる
地金商自社でバーを作って売る会社(田中貴金属・三菱マテリアル・徳力本店など)自社製の地金が基本。他社製は「指定ブランドのみ」など条件付きのことが多い
質屋品物を預かってお金を貸すほか、買い取りもする店扱う品物や条件は店ごとに違うので、事前に問い合わせる
フリマアプリメルカリ・Yahoo!オークション(旧ヤフオク!)・Yahoo!フリマなど3サービスとも規約でインゴットと地金型金貨を出品禁止にしている

『ネットで個人に売った方が高いのでは?』と考える方もいるかもしれません。ただ、メルカリは「貴金属の地金(金属塊、インゴット、延べ棒など)」「地金型金貨」を違反の例に挙げています。

Yahoo!オークションとYahoo!フリマも、ガイドライン細則の出品禁止物に「貴金属のインゴット、金属塊」「地金型金貨」を入れています。インゴットを手放す時は、店に持ち込むのが現実的な選び方なんです。

フリマでの扱いは金をメルカリで売ると税金は?で詳しく紹介しています。

税金の面で見ておきたいのは「記録が残るか」

金を売りたい人

税金のことを考えると、どこで売ったら一番得なんでしょうか?

案内役

実は、売る店によって税金の計算のしかたが変わるわけではないんです。国税庁の式はどこで売っても同じなので、計算に使う記録がきちんと残る店を選ぶのが大事ですよ。

2026年10月時点の国税庁の公開情報をもとに、まず税金の仕組みを確かめておきます。

国税庁 No.3161 では、金地金を売った所得は原則として譲渡所得で、給与など他の所得と合わせる総合課税と説明しています。計算は「売った金額 −(取得費 + 譲渡費用)− 特別控除50万円」です。

つまり、売った金額を証明できる記録が無いと、申告の時に困ってしまいます。税金の全体の流れは金を売った時の税金ガイドでまとめています。

店を選ぶ時に見る3つの記録

見ることなぜ大事か確かめ方
買取明細(計算書)売った金額・日付・重さが、申告の「売った金額」の根拠になる「明細はもらえますか」と査定の前に聞く
本人確認法律に沿って取引しているかの目安になる本人確認書類の案内が店のサイトや店頭にあるか見る
支払い方法振込なら入金の記録が口座に残る高額の時に現金か振込かを聞く

田中貴金属は売却のページで「御計算書は再発行できませんので、大切に保管してください。」と書いています。もらった明細は、売った年の書類としてまとめておきましょう。

支払い方法も、記録の残り方に関わります。田中貴金属の直営店は、資産用の貴金属の現金での支払いを100万円(税込)までとし、それを超える売却は口座への振込にしています。

振込なら、いつ・いくら受け取ったかが通帳にも残ります。明細をなくした時の手がかりにもなるので、高額の時は振込を選んでおくと安心です。

明細の受け取り方と保管のしかたは金の買取明細書は確定申告で使う?で紹介しています。

200万円を超える時は支払調書が出る

金地金や金貨を売って1回の代金が200万円を超えると、買取店は支払調書という書類を税務署に出します(所得税法224条の6・施行令350条の7)。この時、売る人はマイナンバーを店に伝えます。

ここで勘違いしやすいのが、200万円は税金がかかるかどうかの線ではない、という点です。税金は売った金額から取得費などを引いたもうけで決まるので、200万円以下でも課税される所得が出ることがあります。

「分けて売れば大丈夫」は誤解

支払調書が出るかどうかと、税金がかかるかどうかは別の話です。売り先を分けても、同じ年に売った分のもうけは合計して計算します。申告が必要かどうかは、もうけの金額で確かめましょう。

品物ごとに向いている売り先は違う

金を売りたい人

インゴットもネックレスも、同じお店に持っていけばいいですか?

案内役

まとめて受け付けてくれる店もありますが、地金商は自社製の地金が中心のことが多いんです。品物ごとに、受け付けてもらえるかを先に確かめておくと安心ですよ。

インゴット(金地金)

地金商は、他社製の地金に条件を付けていることが多いです。例えば田中貴金属は「買取対象ブランド以外の地金はお買取りできません。」と書いています。

三菱マテリアルは「購入時の証憑が無いものは売却をお断りしています。」と書いていて、他社ブランドは当面断る場合があるとお知らせしています。一方、おたからやは国内外の主要ブランドを査定対象とし、購入証明書が無い状態でも査定する書き方です。

比べること買取チェーン(例: おたからや)地金商(例: 田中貴金属・三菱マテリアル)
他社製・海外製主要ブランドは査定対象とする書き方指定ブランドのみ・当面お断りなど条件付き
購入時の書類無くても査定する書き方三菱は無いと売却を断ると明記
小さいバーの手数料「査定料・鑑定料は一切いただいておりません」(おたからや)500g未満は重さに応じた手数料がかかる
価格の目安店ごとの参考相場(基準は店で違う)自社の店頭買取価格を毎日公表

地金商の店頭買取価格は、例えば田中貴金属が2026年10月20日17:00に公表した金の価格で1gあたり22,773円(税込)でした。記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

田中貴金属で500g未満を売ると、1件あたりの合計重量で手数料がかかります。20g未満は2,200円、100g以上500g未満は16,500円で、500g以上は不要です。

おたからやの推移グラフには「買取価格は、精錬・加工に要する費用等を差し引いた金額となります。」という注記もあります。g単価だけで比べず、手数料や差し引きの説明もあわせて見るのがコツです。

田中貴金属で売る時の流れは田中貴金属で金を売った時の税金と支払調書にまとめています。

ネックレス・指輪などのジュエリー

ジュエリーは、金製品を幅広く扱う買取チェーンが相談しやすい売り先です。大黒屋は「切れてしまったネックレスや歪んでしまった指輪」でも買い取れると書いています。

ジュエリーの税金は、インゴットと少し考え方が違います。国税庁 No.3105 では、生活用動産の売却益は非課税で、貴金属の製品などは1個または1組の価額が30万円を超えるものだけが課税の対象側になると説明しています。

金貨

地金型金貨は、インゴットと同じく支払調書の対象です(所得税法224条の6)。田中貴金属も、支払調書の対象に金地金・プラチナ地金・金貨・プラチナコインを挙げています。

記念金貨や収集用の金貨は、店によって扱いが違うことがあります。持ち込む前に、受け付けてもらえるか問い合わせてみてください。

金を売る場所ごとの特徴と、税金の申告で大事な記録の残り方を示した図解

店頭・出張・宅配はどう選ぶ?

同じ買取店でも、店頭に持ち込むか、家に来てもらうか、送るかで決まりが変わります。高額な金ほど、手順の違いを知っておくと安心です。

店頭買取

店頭なら、査定の様子を目の前で見て、その場で明細を受け取れます。おたからやは予約不要で、査定は「平均して5分~15分程度」と案内しています。

窓口では、例えばこんなふうに聞いてみてください。

  • 「このインゴットは他社製ですが、受け付けてもらえますか」
  • 「手数料や差し引かれる金額はありますか」
  • 「売った時の明細はもらえますか」

聞きにくいと感じる方も多いはずです。でも、どれも売る人が普通に確かめることなので、遠慮しなくて大丈夫ですよ。

田中貴金属のように、直営店では地金の取引の予約を受け付けていない店もあります。混んでいる時は整理券での案内になる場合もあるので、時間に余裕を持って出かけましょう。

出張買取

自宅に来てもらう出張買取は、特定商取引法の「訪問購入」に当たります。書面を受け取った日から数えて8日以内なら、クーリング・オフができます(消費者庁 特定商取引法ガイド)。

クーリング・オフ期間中は、品物の引き渡しを断ることもできます。頼んでいないのに家に来て勧誘する「飛込み勧誘」は法律で禁止されています。

出張買取で受け取る書面

訪問購入では、店は物品の種類・購入価格・代金の支払時期と方法などを書いた書面を渡すことになっています。この書面は、売った金額の記録にもなるので捨てずに残しておきましょう。

出張買取の注意点は出張買取で金を売る時の注意でまとめています。

宅配買取

宅配買取は、店によって受け付ける品物や条件がばらばらです。地金商では自社製しか受け付けない所が多く、おたからや・買取大吉は宅配の記載がありません。

送る途中の補償にも上限がある所が多いです。高額のインゴットを送る前に、補償の範囲を店に確かめておきましょう。

売る前に査定額を知っておくと申告まで楽になる

金を売りたい人

いきなり売るのは不安です。値段だけ聞いてみることはできますか?

案内役

査定料がかからない店が多いので、まず査定額を聞いてみるのがおすすめです。査定額が分かれば、翌年の税金の目安も先に計算できますよ。

査定料については、おたからやは「査定料・鑑定料は一切いただいておりません」、買取大吉は「査定料」「出張料」「買取手数料」「キャンセル料」がすべて無料と書いています。大黒屋も、キャンセル料や分析料はかからないと案内しています。

査定額が分かったら、購入時の書類と並べてもうけの目安を出しておきましょう。例えば取得費100万円の金を300万円で売った場合、もうけは200万円で、特別控除50万円を引くと150万円です。

保有が5年以内ならこの150万円、5年超なら半分の75万円が課税される譲渡所得になります(国税庁 No.3161。譲渡費用0円・他の譲渡益なしの前提)。実際の税額は、ほかの所得や控除で変わります。

査定から売却までの流れ
  1. 品物の重さや刻印、購入時の書類を確かめる
  2. 査定料がかからない店で査定額を聞く
  3. 査定額と購入時の金額から、もうけの目安を出す
  4. 納得できたら売り、買取明細を受け取る
  5. 明細と購入時の書類を、売った年の分としてまとめて保管する

売る前に査定額を知り、売った後は買取明細を受け取る。この流れにしておくと、翌年の申告の時に慌てずに済みます。

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売る前に、金の査定額を確かめる

税金の計算は、いくらで売れるかが分からないと始まりません。インゴット・金貨・アクセサリーは1点から無料で査定を受けられます。金額を聞いてから、売るかどうか・いつ売るかを決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件・必要書類は公式サイトで確認してください。

よくある相談:質屋で売ると税金は?・店を分けたら?・アクセサリーは?

Yahoo!知恵袋にも、金を売る場所と税金について相談が寄せられています。よくある3つに答えていきますね。

地金商ではなく近くの質屋で売ると税金は変わる?

『田中貴金属ではなく、近くの質屋のような店で換金すると税金はどうなるのか』という相談がありました。

売る店が変わっても、税金の計算は同じです。国税庁の式で、売った金額から取得費などを引いたもうけを出して計算します(No.3161)。

ただし、売った金額を証明する記録はどこで売っても必要です。明細を出してもらえるかを確かめてから売りましょう。

2つの店に分けて売ったら支払調書は出ない?

『A店で150万円分、別の店で100万円分を売った場合、支払調書は出ないのか』という相談もありました。

支払調書は、1回の代金が200万円を超える時に、その店が出す書類です(所得税法224条の6)。ただ、支払調書が出ないことと、税金がかからないことは別です。

この場合も、同じ年に売った分のもうけは合計して考えます。もうけが特別控除50万円を超えるなら、課税される所得が出ることがあるので、申告が必要か確かめてみてください。

18金のアクセサリーを何回かに分けて売った時は?

『1個数万円程度の18金のアクセサリーを、何回かに分けて買取店で売った』という相談もありました。

国税庁 No.3105 では、貴金属の製品で1個または1組の価額が30万円以下のものは、生活用動産として売却益が非課税と読める説明をしています。1個ずつの値段がどうかが判断の目安になります。

指輪とネックレスのセットなど「1組」に当たるかは、品物によって変わります。迷った時は、所轄の税務署に聞いてみてください。

売る前に準備しておくこと

『結局、何を用意して行けばいいの?』という方は、次のリストで確かめてみてください。

売る前のチェックリスト
  • 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)を用意する
  • 200万円を超えそうな時は、マイナンバー確認書類も用意する
  • 購入時の領収書・計算書・保証書を探して持っていく
  • インゴットの刻印(ブランド・重さ・品位)を確かめる
  • 当日の公表価格と、店ごとの手数料の説明を見比べる
  • 査定の前に「明細はもらえますか」と聞く
  • 高額の時は、振込先の口座が分かるものを用意する

本人確認書類は店によって使えるものが違います。例えばコメ兵は、在留カードは金又は白金地金の取引の本人確認書類として使えなくなったと案内しています。

購入時の書類は、店によって扱いが違います。三菱マテリアルのように無いと売れない店もあれば、無くても査定する店もあります。

取得費の証明にも使うので、見つかったら捨てずに持っていきましょう。

相続した金を売る時は書類が増える

親から相続した金を売る時は、通常の本人確認書類に加えて、相続に関する書類を求められることがあります。田中貴金属は代表例として「遺産分割協議書・印鑑証明書・除籍謄本」を挙げ、必要な書類はケースごとに違うので事前に問い合わせるよう案内しています。

おたからやも、相続品や遺品整理で出てきたインゴットを査定でき、必要に応じて相続関連の書類確認にも対応すると書いています。『相続の手続きが終わっていないけど売れるの?』と迷ったら、まず店に電話で聞いてみてください。

税金の面では、相続した金は亡くなった人の取得費と取得日を引き継ぎます(所得税法60条)。亡くなった人が買った時の書類が残っていないか、遺品の中も探しておきましょう。

自分で切ったり磨いたりしない

インゴットを切断すると、売れなくなることがあります。日本マテリアルは「1kgをご自身で切断してしまった場合、売却ができなくなります。」と書いています。おたからやも、汚れは磨かずそのまま持ち込むよう案内しています。

買取店を選ぶ時の細かいチェック項目は金の買取店の選び方で、大手の比較は金を売るならどこ?大手買取店5社を比較で紹介しています。おたからやで売る時の準備はおたからやで金を売る時の税金にまとめました。

金を売る前に確かめることと、売った後に残す書類の流れを示した図解

よくある質問

金はどこで売るのがいいですか?

品物を受け付けてくれるかと、売った記録が残るかで選ぶのがおすすめです。インゴットは他社製に条件を付ける地金商もあるので、事前に確かめましょう。

売る店によって税金は変わりますか?

変わりません。どこで売っても、売った金額から取得費などを引いたもうけで計算します(国税庁 No.3161)。

インゴットをメルカリで売れますか?

メルカリは規約で、インゴットや地金型金貨の出品を禁止しています。Yahoo!オークションとYahoo!フリマも同じく出品禁止物にしています。

査定だけお願いしてもいいですか?

査定料がかからない店が多いです。おたからやは査定料・鑑定料はかからないと案内していて、買取大吉はキャンセル料も無料と書いています。

出張買取で売った後にやめたくなったら?

出張買取は訪問購入に当たるので、書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができます(消費者庁 特定商取引法ガイド)。

まとめ

この記事の要点
  • 金の売り先は買取チェーン・地金商・質屋・フリマの4つで考える
  • インゴットと地金型金貨は主なフリマアプリで出品禁止
  • 売る店で税金の計算は変わらないので、記録が残る店を選ぶ
  • 地金商は他社製に条件を付けることが多く、買取チェーンは幅広く査定する書き方
  • 出張買取は訪問購入なので、8日以内ならクーリング・オフができる
  • 査定額を先に知り、売ったら買取明細を受け取って保管する
金売却の税金.jp

金売却の税金.jp 編集部

金や貴金属を売った時の税金(譲渡所得の計算・確定申告・支払調書・相続やもらった金の扱い)を、国税庁の公開情報をもとに整理し、税金のことで迷わず売却まで進めるための情報サイトです。 公式サイト

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