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金を売ろうと思った時、まず気になるのは「税金で何割くらい持っていかれるの?」ということですよね。
金の売却の税金って、税率は何パーセントなんですか?半分くらい取られると聞いて不安で…。
金の売却だけに決まった税率があるわけではないんです。給与などと合わせた所得の大きさで、税率が変わりますよ。
結論から言うと、金売却の税金の税率は、所得税なら5%から45%の7段階のどれかです。どの段階になるかは、金の売却益だけでなく、その年の所得全体で決まります。
この記事では、所得税の速算表の使い方と、自分の場合に何割くらいになるかの考え方を、計算例で見ていきます。
金の売却にだけかかる税率はありません
金地金の売却益は、給与など他の所得と合わせる総合課税です。だから「金の税率は何%」という一つの数字は無く、合計した所得に所得税の速算表を当てはめます。
この記事は、2026年10月時点の国税庁の公開情報をもとにまとめています。
国税庁のタックスアンサー No.3161 には「金地金を売ったときの所得は、原則、譲渡所得として、給与所得など他の所得と合わせて総合課税の対象となります」とあります。
つまり、金の売買の税率は人によって違うんです。同じ金額のもうけでも、給与が多い人ほど高い段階の税率がかかることがあります。
税率がかかるのは「売った金額」ではありません
ここが大事なところです。税率を掛けるのは売却額ではなく、計算で残った「課税される所得金額」です。
| 段階 | 中身 | 税率を掛けるか |
|---|---|---|
| 売却額 | 買取店から受け取る代金 | 掛けない |
| 譲渡益 | 売却額から取得費と譲渡費用を引いた額 | 掛けない |
| 譲渡所得の金額 | 譲渡益から特別控除50万円を引いた額(5年超はさらに2分の1) | まだ掛けない |
| 課税される所得金額 | 給与など他の所得と合計し、所得控除を引いた額 | ここに速算表の税率を掛ける |
譲渡所得の計算式は金の譲渡所得とはでくわしく見られます。
売った金額に税率を掛けるわけじゃないんですね。少し安心しました。
そうなんです。買った値段や特別控除50万円を先に引くので、税率を掛ける金額はかなり小さくなりますよ。
所得税の税率は5%から45%の7段階です
所得税の税率は、課税される所得金額に応じて5%から45%までの7段階です。国税庁の「所得税の速算表」を使うと、税額を簡単に出せます。
国税庁 No.2260「所得税の税率」の速算表は次のとおりです。課税される所得金額は1,000円未満を切り捨てた金額で見ます。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
|---|---|---|
| 1,000円から1,949,000円まで | 5% | 0円 |
| 1,950,000円から3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
| 3,300,000円から6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
| 6,950,000円から8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
| 9,000,000円から17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
| 18,000,000円から39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
| 40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
所得が増えるほど税率の段階が上がる仕組みで、これを累進課税と呼びます。
速算表の使い方
使い方はシンプルです。課税される所得金額に税率を掛けて、その段階の控除額を引くだけです。
- 給与など他の所得と、金の譲渡所得を合計する
- 所得控除(基礎控除など)を引いて、課税される所得金額を出す
- 1,000円未満を切り捨てる
- 速算表の段階を探し、「所得金額×税率-控除額」で計算する
例えば課税される所得金額が300万円なら、300万円×10%-97,500円=202,500円です。

「45%の人は所得全部に45%」ではありません
『所得が多いと全部に45%?』と思うかもしれません。でも実は、速算表の控除額は、下の段階の部分には低い税率がかかるように調整するためのものなんです。
例えば課税される所得金額が5,000万円でも、所得税は5,000万円×45%-4,796,000円=17,704,000円です。所得金額に対する割合は約35.4%になります。
上の段階に入っても、高い税率がかかるのは境目を超えた部分だけ、と覚えておくと分かりやすいですよ。
所得税のほかにかかる税金と税率
所得税には復興特別所得税(所得税額の2.1%)が上乗せされます。さらに住民税も別にかかります。
国税庁 No.2260 の注には、令和29年分までの確定申告では、所得税と復興特別所得税(原則として基準所得税額の2.1%)を合わせて申告・納付すると書かれています。
| 税金 | 税率・計算 | 根拠 |
|---|---|---|
| 所得税 | 課税される所得金額に5%から45%(速算表) | 国税庁 No.2260 |
| 復興特別所得税 | 所得税額(基準所得税額)×2.1% | 国税庁 No.2260・パンフレット |
| 住民税 | お住まいの市区町村が計算 | 税率は市区町村のページで確認 |
令和9年分以後は、防衛特別所得税が作られ、復興特別所得税の税率が下がります。ただ、国税庁 No.2260 には「合計税率に変更はありません」とあります。2026年に売った分は、所得税と復興特別所得税2.1%で考えておけば大丈夫です。
住民税の税率はお住まいの市区町村で確認を
住民税は、所得税とは別に市区町村が計算する税金です。この記事の根拠にした国税庁の資料には住民税の税率は載っていないので、数字はここでは出しません。
横浜市のよくある質問には「住民税の場合は、所得税と異なり、所得の多少にかかわらず、給与所得と合算して税額を計算する」とあります。所得税の申告が要らない場合でも、住民税の申告が要ることがある点は覚えておいてください。
住民税の申告については金の売却益と住民税で扱っています。
金投資口座・金貯蓄口座は一律20.315%
「金の税率は20%くらい」と聞いたことがある方もいるかもしれません。それは、現物の金を売る話とは別の商品の話かもしれないんです。
国税庁 No.3161 には、金投資口座や金貯蓄口座などからの利益は、一律20.315%(所得税および復興特別所得税15.315%、地方税5%)の源泉分離課税と書かれています。
| 売り方 | 税金の扱い | 税率 |
|---|---|---|
| 手元のインゴット・金貨などを売る | 譲渡所得として総合課税 | 所得全体に5%から45%(速算表) |
| 金投資口座・金貯蓄口座などの利益 | 源泉分離課税 | 一律20.315% |
どの商品がどちらに当たるかは、商品ごとに確認してみてください。純金積立については純金積立を売却した時の税金で扱っています。
金を売ると税金は何割?何パーセント?の答え方
「売却額の何割」「利益の何割」「増えた所得の何割」で、答えの数字は大きく変わります。比べる基準をそろえて考えるのがコツです。
『結局、何割くらい取られるの?』という疑問に、計算例で答えてみます。
前提は、課税される所得金額が金以外で300万円の会社員です。取得費100万円の金を300万円で売り、譲渡費用は0円、その年に他の総合課税の譲渡益は無いとします。所得控除は変わらない前提です。
| 持っていた期間 | 課税される譲渡所得 | 増える所得税 | 利益200万円に対する割合 | 売却額300万円に対する割合 |
|---|---|---|---|---|
| 5年以内(短期) | 150万円 | 270,000円 | 13.5% | 9% |
| 5年超(長期) | 75万円 | 120,000円 | 6% | 4% |
増える所得税は、金を売らない場合の202,500円と、売った場合の税額の差です。短期は450万円×20%-427,500円=472,500円、長期は375万円×20%-427,500円=322,500円で計算しました。
このほか、増える所得税の2.1%(短期5,670円・長期2,520円)の復興特別所得税と、住民税がかかります。

「半分取られる」は本当?
所得税の税率は最高でも45%で、復興特別所得税を足しても所得税額の2.1%の上乗せです。しかも税率を掛けるのは、取得費や特別控除50万円を引いた後の金額です。
だから、所得税と復興特別所得税だけで売却額の半分になることは、速算表の上ではありません。住民税は別にかかるので、手取りを考える時は市区町村の税率も確認してみてください。
「増えた所得の何割」は段階の境目で変わる
さっきの短期の例では、金の150万円が足されて、所得が300万円から450万円になりました。
速算表では330万円から20%の段階なので、増えた150万円のうち30万円には10%、120万円には20%がかかっています。合計で270,000円、増えた所得の18%です。
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売る前に、金の査定額を確かめる
税金の計算は、いくらで売れるかが分からないと始まりません。インゴット・金貨・アクセサリーは1点から無料で査定を受けられます。金額を聞いてから、売るかどうか・いつ売るかを決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件・必要書類は公式サイトで確認してください。
売る前に査定額が分かれば、この計算に当てはめて税金の目安が出せます。売った後は、買取明細を売却額の記録として残しておきましょう。
課税される所得金額別に見る、所得税の目安
課税される所得金額が大きい人ほど、高い段階の税率がかかります。下の表で、自分の所得に近い行を見てみてください。
速算表で計算した所得税の目安です。復興特別所得税と住民税は含みません。
| 課税される所得金額 | 税率 | 控除額 | 所得税 | 所得金額に対する割合 |
|---|---|---|---|---|
| 150万円 | 5% | 0円 | 75,000円 | 5% |
| 300万円 | 10% | 97,500円 | 202,500円 | 約6.8% |
| 500万円 | 20% | 427,500円 | 572,500円 | 約11.5% |
| 800万円 | 23% | 636,000円 | 1,204,000円 | 約15.1% |
| 1,000万円 | 33% | 1,536,000円 | 1,764,000円 | 約17.6% |
| 2,000万円 | 40% | 2,796,000円 | 5,204,000円 | 約26.0% |
| 5,000万円 | 45% | 4,796,000円 | 17,704,000円 | 約35.4% |
所得が多い人が金を売った場合
課税される所得金額が金以外で1,000万円の人が、さっきの短期の金(課税される譲渡所得150万円)を売ったとします。
合計は1,150万円で、所得税は1,150万円×33%-1,536,000円=2,259,000円です。金を売らない場合の1,764,000円より495,000円増え、増えた150万円の33%に当たります。
他に所得がない人が金を売った場合
反対に、他に所得がない人が金だけを売った場合も見てみます。令和8年分の基礎控除は、合計所得金額132万円以下なら104万円です(国税庁 タックスアンサー「基礎控除」)。
| ケース | 総所得金額 | 基礎控除 | 課税される所得金額 | 所得税 |
|---|---|---|---|---|
| 長期(課税される譲渡所得75万円) | 75万円 | 104万円 | 0円 | 0円 |
| 短期(課税される譲渡所得150万円) | 150万円 | 104万円 | 46万円 | 23,000円 |
同じ長期の金を売っても、課税される所得金額300万円の会社員なら所得税が12万円増え、他に所得がない人なら0円、ということも起こるんです。
ただし、扶養に入っている人は配偶者控除などの条件が変わることがあります。くわしくは金を売ると扶養から外れる?を見てみてください。
売却額から手取りの目安を出す手順
税率が分かったら、最後に「手元にいくら残るか」まで考えておくと安心です。
『税金を引いたら、結局いくら残るの?』という答えは、次の順番で出せます。
- 査定額から、課税される譲渡所得の金額を出す
- 他の所得に足して、増える所得税を速算表で出す
- 増える所得税の2.1%を復興特別所得税として足す
- 住民税の見込みを市区町村のページで確認する
- 査定額から税金の見込みを引いて、手取りの目安にする
査定額は日によって変わるので、手取りの目安も売る日の査定額で出し直してみてください。
よくある相談:金売却の税率で迷いやすいところ
知恵袋などでは、半分取られるのでは、という不安や、給与と合算されて高い税率になるのでは、という相談がよく見られます。
相談1:2万円台の金を換金したら、税金で半分になる?
数万円ほどの金を売ったら、税金で手取りが半分くらいになるのでは、という相談です。
譲渡益は売却額より小さくなります。その年の他の総合課税の譲渡益と合わせて50万円以下なら、特別控除で課税される譲渡所得は0円です(No.3161)。この場合、金の分の所得税はかかりません。
ただ、同じ年に他にも金や資産を売っていれば、その譲渡益も合計して50万円と比べます。年の途中で何回か売る予定がある方は、売るたびに記録を残しておくと計算が楽になりますよ。
相談2:100万円の利益が出たら、給与と合算されて高い税率になる?
利益が100万円ほど出そうで、給与と合わせて高い税率がかかるのでは、という相談です。
金地金の売却益は原則として譲渡所得で、給与と合算する総合課税です。ただ、100万円から特別控除50万円を引くので、課税される譲渡所得は50万円、5年超ならさらに半分の25万円になります。
足される金額が思ったより小さいんですね。税率の段階も上がらないかもしれない?
その可能性もあります。今の課税される所得金額に足してみて、速算表の段階をまたぐかどうかを見てみてくださいね。
相談3:雑所得で申告したら税率は変わる?
金を譲渡所得以外で申告した場合、税率の考え方が変わるのか、という相談です。
金地金の売却は原則として譲渡所得で、営利目的で継続的に売っている場合だけ、実態に応じて事業所得または雑所得になります(No.3161)。どの所得に当たるかは自分で選ぶものではないので、迷ったら税務署に確認しておきましょう。
所得の区分の違いは金の売却は何所得?で比べています。
相談4:領収書が無いと「売った額の5%が購入額」は安すぎない?
長年しまっていた金を売る時、領収書が無ければ売却額の5%を取得費にする、というのは不利では、という相談です。
確かに、5%で計算すると譲渡益が大きくなり、税率を掛ける金額も増えます。購入時の書類や通帳の記録が見つかれば、実際の取得費で計算できるので、売る前に一度探してみてください。
書類の探し方は金の購入時の領収書がない時にまとめています。
税率を正しく当てはめるための確認リスト
税率は「合計の所得」で決まるので、金の数字だけでなく、その年の他の所得も分かっていないと正しく当てはめられません。
- 金の売却額と取得費(購入時の書類)が分かるか
- 持っていた期間が5年を超えているか
- 同じ年に、ほかに売った金や資産があるか
- 給与など他の所得と、所得控除の見込みが分かるか
- 金の売却益の税率を掛けるのは、課税される所得金額になっているか
計算の流れは金売却の税金の計算方法で、売却額と保有年数ごとの早見表は金売却の税金シミュレーションで確認できます。総合課税の仕組みは金の売却益は総合課税にまとめています。
全体の流れを先に知りたい方は金を売った時の税金ガイドから読んでみてください。
自分の所得だとどの段階になるのか、計算しても自信がありません。
源泉徴収票と金の書類を持って、所轄の税務署や税理士に相談すれば、具体的に確認してもらえますよ。
よくある質問
金売却の税金の税率は何パーセントですか?
金だけの税率は無く、給与など他の所得と合計した課税される所得金額に、所得税の5%から45%の税率がかかります。さらに所得税額の2.1%の復興特別所得税と住民税がかかります。
金の売却益の税率は、5年を超えると下がりますか?
税率そのものは変わりません。5年超の長期は、特別控除の後の金額を2分の1にしてから合計するので、税率を掛ける金額が小さくなります。
金の売却で税金が半分取られることはありますか?
所得税と復興特別所得税だけで売却額の半分になることは、速算表の上ではありません。住民税は別にかかるので、市区町村で税率を確認してください。
金の売却益が少ない時も税率は掛かりますか?
その年の総合課税の譲渡益の合計が50万円以下なら、特別控除で課税される譲渡所得は0円になり、金の分に所得税の税率は掛かりません。
令和9年以後は税率が変わりますか?
令和9年分以後は防衛特別所得税が作られますが、国税庁は復興特別所得税と合わせた合計税率に変更はないとしています。
まとめ
- 金の売却にだけかかる税率は無く、総合課税で他の所得と合計する
- 所得税の税率は5%から45%の7段階で、速算表で計算する
- 所得税額の2.1%の復興特別所得税と、住民税が別にかかる
- 税率を掛けるのは売却額ではなく、課税される所得金額
- 「何割」は基準しだい。利益200万円でも、会社員の例で所得税は利益の6%から13.5%
- 自分の段階が分からない時は、税務署か税理士に確認する







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