当サイトの記事は、国税庁・財務省・警察庁・消費者庁など公的機関の公開情報、e-Govの法令、田中貴金属工業の公表価格、各買取店・地金商の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。税金の個別の判断は、所轄の税務署または税理士にご確認ください。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。
『金の売却益は年間50万円まで』と聞いて、その「年間」がいつからいつまでなのか迷っている方も多いはずです。4月始まりの年度で数えるのか、気になりますよね。
結論から言うと、金売却の税金は1月1日から12月31日までの1年分の譲渡益を合計して計算します。この記事では、年間の数え方と、年をまたいで売った時の考え方が分かります。
2026年10月時点の国税庁の公開情報をもとにまとめています。
今年の夏に金を少し売りました。年明けにも売るつもりなんですが、これって同じ年間に入るんでしょうか?
入りません。所得税の1年は1月から12月なので、年明けに売った分は次の年の計算になりますよ。
金の売却益は1月1日から12月31日の年間で計算する
所得税は、1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得で計算します(国税庁 No.2020)。金の売却益も、その年に売った分を合計して計算します。
国税庁 No.2020 には、確定申告は「毎年1月1日から12月31日までの1年間に生じた所得の金額とそれに対する所得税等の額を計算して確定させる手続です」と書かれています。会社の決算や学校の年度とは違い、暦どおりの1年なんです。
| よくある思い込み | 実際の数え方 |
|---|---|
| 4月から翌年3月までで1年 | 1月1日から12月31日まで |
| 売ってから12か月で1年 | 売った日がどの年に入るかで決まる |
| 店ごとに1年を数える | 店に関係なく、その年に売った分を全部合計する |
金地金を売った所得は、原則として譲渡所得で、給与など他の所得と合わせる総合課税です(国税庁 No.3161)。ですから、給与や年金と同じ1年の中で合わせて計算します。
年間の合計に入るもの
その年の合計に入るのは、金だけではありません。国税庁 No.3161 の式には「その年の金地金以外の総合課税の譲渡益」も入っています。
例えば、同じ年に金のインゴットと金貨を売ったら、両方の譲渡益を合計します。ほかに総合課税の譲渡益になる物を売った年は、それも足して考えましょう。
50万円の特別控除も年間1回だけ
年間50万円って、売るたびに50万円まで引けるわけではないんですか?
はい、1年に1回です。その年に売った分の譲渡益を全部足して、合計から50万円を引きますよ。
譲渡所得の特別控除50万円は、その年の総合課税の譲渡益の合計に対して引きます。国税庁 No.3161 の注には「これらの譲渡益の合計額が50万円以下のときはその金額までしか控除できません」とあります。
同じ年の中で何回に分けて売っても、合計は変わりません。例えば、譲渡益80万円分の金を売る場合で比べてみます。
| 売り方 | 1回目の譲渡益 | 2回目の譲渡益 | その年の合計 | 50万円を引いた後 |
|---|---|---|---|---|
| 1回でまとめて売る | 80万円 | なし | 80万円 | 30万円 |
| 同じ年に3月と10月に分ける | 40万円 | 40万円 | 80万円 | 30万円 |
50万円の控除が余っても、翌年に回すことはできません。譲渡益が30万円の年は、控除も30万円までしか使えないんです。
控除の引き方の詳しい話は金の売却益50万円の特別控除で紹介しています。税金全体の流れは金を売った時の税金ガイドにまとめています。

年末と年明けに分けて売るとどうなる?
12月に売った分と1月に売った分は、別の年の所得です。それぞれの年で譲渡益を合計し、それぞれの年で50万円を引く計算になります。
『12月と1月に分けたら、計算はどう変わるの?』という疑問もよく聞きます。仕組みだけを、事実として並べておきますね。
| 項目 | 12月に売った分 | 翌年1月に売った分 |
|---|---|---|
| どの年の所得か | 売った年 | 翌年 |
| 50万円の特別控除 | 売った年の合計から引く | 翌年の合計から引く |
| 確定申告の時期(原則) | 売った年の翌年2月16日から3月15日 | そのさらに翌年の2月16日から3月15日 |
| 合わせる他の所得 | 売った年の給与・年金など | 翌年の給与・年金など |
例えば、譲渡益40万円分を12月に、もう40万円分を翌年1月に売った場合です。それぞれの年の合計は40万円で、どちらの年も50万円を引くと0円になります。
ただ、年が変わると金の価格も変わりますし、売る時期によって、持っていた年数が5年以内か5年超かが変わることもあります。年明けまで待つかどうかを、税金だけで決めないようにしましょう。
国民健康保険料にも「年」が関わる
国民健康保険に入っている人は、保険料の所得割が前年中の所得から計算されます(新宿区・江戸川区の説明)。金の売却益(総合譲渡所得)もそこに入ります。
つまり、どの年に売ったかで、どの年度の保険料に影響するかが変わるんです。金額の変わり方は自治体ごとに違うので、お住まいの市区町村で確かめてみてください。
年末ぎりぎりに売る時は、買取明細の日付がどちらの年になっているかを確かめておきましょう。どちらの年の所得になるか迷う時は、所轄の税務署に確認してみてください。
分けて売る時の誤解は金を分けて売ると税金は減る?で、売る時期の考え方は金を売るタイミングと税金で詳しく紹介しています。
よくある相談:4月始まり?・金貨は年間いくらまで?・支払調書は年間?
Yahoo!知恵袋にも、金の売却と「年間」の数え方についての相談がたくさんあります。よくある3つに答えていきますね。
1月から12月?4月から翌年3月?
『金の売却で年間50万円以下の利益なら確定申告が不要と見たが、1月から12月なのか、4月から翌年3月なのか』という相談がありました。
答えは、1月1日から12月31日までです(国税庁 No.2020)。なお「50万円以下の利益なら確定申告が不要」というのは、譲渡益の合計が50万円以下なら課税される譲渡所得が0円になる、という意味で受け取っておきましょう。住民税の申告は別に必要な場合があります。
金貨は年間いくらまでなら税金がかからない?
『金貨を売りたいが、年間いくらまでなら税金がかからずに売れるか』という相談もありました。
ここで見るのは売った金額ではなく、譲渡益です。年間の譲渡益の合計が50万円以下なら、特別控除で課税される譲渡所得は0円になります(国税庁 No.3161)。
支払調書の200万円は年間の合計?
『200万円以上だと支払調書が税務署に行くと聞いたが、1つの店舗での年間の合計なのか』という相談もありました。
支払調書は、1回の売却の対価が200万円を超える時の書類です(所得税法224条の6・施行令350条の7)。年間の合計で出る書類ではありません。
店によって書き方が違い、田中貴金属は「1回」、徳力本店は「1日で」と案内しています。どちらにしても、支払調書は課税の線ではなく、税金は年間の譲渡益で計算します。
翌年の申告に向けて、年間の売却をまとめておく
その年に売った分は、翌年の確定申告でまとめて扱います。申告期間は原則として翌年2月16日から3月15日までです(国税庁 No.2020)。
2026年に売った分の正式な申告期間は、国税庁の発表を確かめておきましょう。期限の考え方は金売却の確定申告はいつ?で紹介しています。
- 1月から12月までに売った金の買取明細を、全部そろえた
- それぞれの金の取得費と購入日を、購入時の書類で確かめた
- 金以外の総合課税の譲渡益がないかを確かめた
- 譲渡益を合計してから50万円を引いた
- 5年以内の分と5年超の分を分けて計算した
売る前に査定額を知っておくと、その年の合計がいくらになりそうか前もって計算できます。売った後は買取明細を受け取って、年ごとにまとめて保管しておきましょう。
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売る前に、金の査定額を確かめる
税金の計算は、いくらで売れるかが分からないと始まりません。インゴット・金貨・アクセサリーは1点から無料で査定を受けられます。金額を聞いてから、売るかどうか・いつ売るかを決めましょう。
査定料無料公式サイトで査定方法を確認する買取価格は日々変わります。最新の価格・条件・必要書類は公式サイトで確認してください。

よくある質問
金売却の税金は年間いつからいつまでで計算しますか?
1月1日から12月31日までです。所得税は暦の1年に生じた所得で計算します(国税庁 No.2020)。
年間50万円の控除は、売るたびに使えますか?
使えません。その年に売った分の譲渡益を合計して、合計から1回だけ50万円を引きます。
12月に売った金の申告はいつですか?
原則として、売った年の翌年2月16日から3月15日までです。正式な期間は国税庁の発表を確かめてみてください。
年間の譲渡益が50万円以下なら、何も申告しなくていいですか?
所得税の分では課税される譲渡所得が0円になりますが、住民税の申告が必要な場合があります。お住まいの市区町村に確認してみてください。
まとめ
- 金売却の税金は1月1日から12月31日の年間で計算する
- その年に売った金の譲渡益は、店や回数に関係なく合計する
- 50万円の特別控除は年間1回で、余っても翌年に回せない
- 12月と翌年1月に売った分は、別の年の所得になる
- 支払調書は1回ごとの書類で、年間の合計の話ではない
- 判断に迷う時は所轄の税務署に確認する







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